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シンポジウム「データ倫理規範の形成」を開催しました。

お知らせ

2023年1月23日にシンポジウム「データ倫理規範の形成」を開催しました。

データの利活用によるイノベーション創出の期待と、それに伴う倫理的・社会的問題の顕在化が進む今日において、データを利用する側には、単なるコンプライアンス(法令遵守)にとどまらない倫理的・社会的配慮に基づく責任あるデータ利用が求められているといえます。本シンポジウムではそのような背景から、「データ倫理」に関する学問的基礎の形成とフレームワークの提案を⽬的として行なってきた研究開発の成果が報告されました。

松本有平先生(早稲田大学法学部 助手)からは「言論プラットフォームと専門職」というテーマで、言論プラットフォームにおけるコンテンツモデレーション(内容規制)と言論の自由、専門職の自律と倫理といった観点からデータ倫理と言論の自由などについて解説をしていただきました。

福家祐亮先生(立命館大学 非常勤講師)からは「アルゴリズムの公平性 あるいはデータジャスティス」というテーマで、アルゴリズムの公平性基準やそれらが両立不可能であるという定理、その定理に対する解釈・検討などの解説をしていただきました。

三上航志先生(京都大学大学院文学研究科 倫理学研究室 研究員)、児玉聡先生(京都大学大学院文学研究科 教授)からは「データ倫理学とは何か:これまでとこれから」というテーマで、データ倫理について言及してきた様々な文献の紹介や、それらを踏まえた上で今後扱われるべき複数の論点について解説をしていただきました。

横野恵先生(早稲田大学社会科学部 准教授)からは「『データ倫理原則案』の提案」というテーマで、データ倫理を取り巻く議論の社会的背景や企業の取り組みの現状と課題、それらを踏まえた上でのデータ倫理原則案などについて解説をしていただきました。

上記の4件の報告の後、児玉聡先生の進行の下、ディスカッションが実施されました。コメンテーターとしてご参加いただいた大谷卓史先生(吉備国際大学)、山本奈津子先生(大阪大学)から各報告に関するコメントを頂いたのち、各発表に対する質疑応答が行われました。

講演の様子は後日動画にて公開を予定しております。

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