Resource

ここでは,データ倫理に関連する資料や情報源をご紹介します。

ガイドライン・評価ツール等

データ倫理に関する意思決定や評価を補助するために開発・提案されているツール(ガイドライン・チェックリスト等)をご紹介します。

データ倫理——企業、公的機関、組織の為の原則とガイドライン

独立系シンクタンク DataEthics.eu によって作成されたデータ倫理に関するガイドライン。データを扱うプロジェクトが倫理的な問題を含むものか否かをチェックできるFAQも掲載されている。(Tranberg, Pernille.,Hasselbalch, G., Olsen, B.K. et al.(2018) DATAETHICS — Principles and Guidelines for Companies, Authorities & Organizations に基づき当プロジェクトで日本語版を作成 https://dataethics.eu/data-ethics-principles/)

Data Ethics Canvas

データの利活用を伴うプロジェクトの開始から運用まで,さまざまな場面で注意すべき点がまとめられたものです。プロジェクトの規模や内容に関わらず,多方面で応用可能です。本プロジェクトでは作成元であるOpen Data Institute(ODI)の許諾を得て日本語版を作成しました。ODIでは2021年より,次世代のツール開発を始めています。
(Open Data Institute, 2019, 英, https://theodi.org/article/data-ethics-canvas/)

データ倫理チェックリスト(Ethics and Data Scienceより)

データを用いたプロジェクトに倫理的な問題がないかを確認するチェックリストです。データサイエンティスト向けに作成されたものですが,各項目はシンプルな質問形式で,プロジェクトのさまざなプロセスで利用可能です。
(Mike Loukides, Hilary Mason, and DJ Patil (2018) Ethics and Data Science, United States of America: O'Reilly Media, Inc., p.8のチェックリストに基づき当プロジェクトで日本語版を作成 https://www.oreilly.com/library/view/ethics-and-data/9781492043898/)

Ethics by Design

組織,特に従業員の倫理的な意思決定を実現するための組織デザインを目的とした白書。世界経済フォーラムがデロイトとサンタクララ大学マークラ応用倫理学センターの協力を得て作成したもので,企業がデータ倫理に配慮した行動を行うために必要な原則や,企業インタビューを元にした注意点などが挙げられています。サンタクララ大学はシリコンバレーに位置し,マークラ応用倫理学センターは米国を代表するデータ倫理研究機関のひとつです。
(World Economic Forum, 2020, https://www.weforum.org/whitepapers/ethics-by-design-an-organizational-approach-to-responsible-use-of-technology)

Ethical OS Tool Kit

設計中の技術が持つリスクの特定や優先づけ,リスク低減の手法などを示したツールキット。実際の事例を見ながら様々な技術が持つ功罪や問題への対処法を検討することができます。
Ethical OS Tool KitはInstitute for the Future とOmidyar Network によって作成されています。Institute for the Future は企業やコミュニティリーダーなど,様々な人々に未来を見通すためのツールや手法を与え,実践に移すための知識を提供しています。Omidyar Network は包括的で公平な社会の実現を目的としたベンチャーです。
(Institute for the Future, and Omidyar Network, 2018, https://ethicalos.org)

Data Ethics Compass

Data Ethics Compassはメディアコミュニケーション・エージェンシーのGroupMによって共同開発された,データ倫理に関するツールキットです。データの利活用に際しては,適法か否かのみならず,倫理的に問題のあるデータ利用が行われているか否かの検証を行う必要があります。Data Ethics Compassはこれを客観的かつ容易に実現することを目的としており,現在ベータ版がリリースされています(2021年4月時点で一般公開はありません)。
(GroupM, 2021, https://www.groupm.com/newsroom/groupm-operationalizes-data-ethics-with-a-proprietary-scoring-logic-criteria-and-standardization-tool/)